熊本のホテルを出発して阿蘇へ向かいます。
と言ってもコースは昨日とは異なる南阿蘇を抜けるルート。
熊本県道28号線から旧道に入り俵山峠を目指します。
風力発電の風車と並走する気持ち良い道。
阿蘇出身のお友達に教わったスポット、俵山峠展望所です。
今は皆、新道のトンネルを抜けるルートを通りますが、こちらは阿蘇山を南側から眺めることができる絶好のビューポイント。
雄大な眺めを身体で感じながら峠を下ると、そこは南阿蘇村。
阿蘇山の南からの美しい山並み。
これから山を越えて阿蘇から高千穂へ。
国道325号線に入り、高森峠を越え、更に大きな寧静(ねいせい)ループ橋をぐるりと一周すると、そこは宮崎県高千穂町。
人生初の宮崎県入りに感動します。
途中には廃線になった高千穂鉄道の遺構が見られます。
トンネルを焼酎の酒蔵にしていました。
まず向かったのは国見ケ丘。
神武天皇の孫・建磐龍命(たていわたつのみこと)が九州統治の際に立ち寄って、国見をされたという伝説の丘。
雲海の名所として全国的に知られています。
宮崎県、大分県、熊本県の三県を一望にできる素晴らしい眺め。
神話伝説に相応しい神々しさを感じる山並みです。
ここから見える阿蘇山は、お釈迦様が横たわっている姿に似ていることから、別名「阿蘇の涅槃像」と呼ばれています。
元鉄ちゃんだった私は、子供の頃、国鉄高千穂線に乗っていつか訪ねてみたいと思っていた所。
その高千穂線も今はなく、この地を訪れるには、車以外に手段はありません。
高千穂峡は、その昔阿蘇火山活動の噴出した火砕流が、五ヶ瀬川に沿って帯状に流れ出し、 急激に冷却されたために柱状節理のすばらしい懸崖となった渓谷。
神話に所縁のあるスポットも点在し、いかにも神々の里に相応しい場所です。
鬼八の力石。
仙人の屏風岩。
約1900年前の垂仁天皇時代に創建されました。
高千穂郷八十八社の総社で、神社本殿と所蔵品の鉄造狛犬一対は国の重要文化財に指定されています。
霊験あらたかな高千穂きっての名刹。
まさにパワースポット中のパワースポットです。
境内には樹齢800年とも言われる杉の御神木が。
近くの道の駅 高千穂へ。
肉豆腐定食。
高千穂牛や高千穂豆腐なと地産の食材を使ったものだとか。
温泉玉子も入っているし、これで決まりです。
ボリューム満点の肉豆腐定食。
今日はかなり気温も上がってへばり気味だったので、しっかり栄養補給です。
お腹いっぱいです。
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先を急がなければいけないのですが、どうしても寄りたい場所がありました。
道の駅からバイクで約15分。
天岩戸神社です。
日本人なら「天岩戸伝説」を知らない人はいないでしょう。
しかも、その天岩戸が本当にここにあるのですから、見ないわけにはいきません。
社務所へ申し込めば、無料で遥拝の案内をしてくれます。
神宮は東西二箇所あります。
西本宮拝殿の右側から遥拝殿へ。
この右手から入っていきます。
天の岩戸は西本宮拝殿の真裏、岩戸川を挟んだ対岸にあります。
写真撮影はできませんが、鬱蒼と木が茂る山の中に大きな裂け目がありました。
その奥が天岩戸です。
「天岩戸神話」のおさらいと、天照大御神がなぜ神となったのか、も含め興味深いお話を聞くことができました。
手力男命が投げ飛ばした岩戸は遠く信州の戸隠まで飛んだとか。
こちらは神楽殿。
これも伝説にちなむ社殿。
岩戸川沿いに設けられた歩道を歩きます。
少し振り返って下流を見やります。
この先の左手に天の岩戸があるのです。
ここが天安河原。
天照大御神が洞窟にお隠れになったために、世の中は真っ暗になり、食べ物が育たなくなったり、病気になったりと大変なことが次々と起こりました。
困った八百万(やおよろず)の神々が集まって、どうやって天照大御神に天岩戸から出てきてもらおうかと相談した、その場所がここなのです。
ギリシャ神話に勝るとも劣らない高千穂の神話伝説。
もっとじっくり見たいのですが、もう夕方です。
今日の宿、宮崎までなんとしても行かなくてはなりません。
そんな高千穂を後にして国道218号線を日向灘に面した延岡へ向かいます。
別名神話街道と呼ばれるこの道は、橋の道でもあります。
五ヶ瀬川に沿って整備された道は、深い谷を次々といくつもの橋で跨いでいきます。
日本一のコンクリートアーチ橋、天翔大橋。
東洋一のアーチ橋、青雲橋。
ルートのかなりの部分が高架橋となっています。
神話街道の名に相応しい深い山々の中を快走します。
北方ICから北方延岡道路に入ります。
延岡JCTから東九州道へ。
門川ICで下りて日向岬を目指します。
なんとか日暮れ前に日向岬に着きました。
馬ヶ背は日本最大級の柱状節理が続く日向灘の中でも圧巻の景色が見られる所。
奥行200m、高さ70mの息をのむ景観。
足元から吸い込まれそうです。
願いが叶うクルスの海。
クルスはポルトガル語で「十字」の意味。
侵食により東西200mメートル、南北220mに渡り裂けており、上から見ると十文字に見えるためこの名が付けられたといいます。
また漢字の「叶」という字を横にしたようにも見えることから、ここを訪れて願い事をすると必ず叶うという伝説があります。
恋人同士が鐘を鳴らし、二人の永遠を願うロマンチックな場所。
おりしも日向灘に沈む夕日が何とも美しく、素晴らしい眺めでしたが、 バイクツーリングの男ひとり旅、私はこの先の交通安全と家族の健康を祈りました。
急がないと宮崎に着くのがかなり遅くなりそうです。
秋の日はつるべ落とし。
日向ICから東九州自動車道に入ります。
ここから宮崎西IC出口まで65キロ。
片側一車線の東九州自動車道では、私の遅いバイクは煽られまくりで、かなり辛い運転となりました。
高千穂に長居しすぎたせいで、延岡で日が暮れてしまい、真っ暗な東九州自動車道を走る羽目になりました。
本当は青い空と青い海を見ながら、日向灘沿いに海岸線を走りたかったのですが、その予定はすっかり狂ってしまい、宮崎到着は19時半になりました。
今日の走行距離は264キロ。
さすがに疲れました。
今日は3年ぶりの皆既日食という天体ショーの日ですが、あいにく宮崎は曇り。
宿にチェックインした私は、入浴と洗濯を済ませてから飲みに出かけることにしました。
ホテルの近くが繁華街だったので、歩いて向かったのは宮崎地鶏のもも焼発祥の老舗、丸万焼鳥 本店。
もちろん定番のもも焼きにしました。
鶏スープがついています。
これがまた濃厚で旨い。
もう一品食べようと思い、もつ焼きを頼みました。
焼酎のロックを頼みました。
木挽の白。
旨い焼鳥と酒で一日の疲れもほぐれていきます。
そろそろお店もラストオーダー。
宮崎名物の釜揚げうどんで締めることにします。
繁華街の中心にある織田薪 本店。
釜揚げうどんといなりずしを頼みました。
つゆは葱と天かすがたっぷり入っています。
つゆはウルメイワシをベースにカツオやアジ、サバの4種類の削り節を使用しています。
大分臼杵産の薄口しょうゆとみりんで味を調えた、優しい味わい。
ツルツル、シコシコと喉越しの良い自家製の細麺は、スルスルと喉を通り抜けて胃に納まっていきます。
すっかり遅くなりましたが、これからホテルへ帰って明日の宿を予約しなければいけません。
明日は霧島から人吉へ抜けて八代を目指します。
本日の走行距離:264.0km
累積走行距離:857.6Km
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