土日を利用してバイクツーリングで出かけることにしました。
途中で名所を巡りながら、と思い、一昨年の秋に雲海を眺めて感動した竹田城跡に立ち寄りました。
一年半ぶりの竹田城跡。
当時はバイクだと山上近くの第一駐車場まで上がれたのですが、麓に新設された山城の郷で駐車し、そこからは徒歩かバスとなっていました。
徒歩でもバスでも見学を含めて往復2時間かかりますから今回は断念。
兵庫県道10号線で山越えして出石に向かいます。
峠越えの山道には山桜。
出石は二度目。
「但馬の小京都」と呼ばれる、古い町並みが残る静かな山間の町。
目指すお店は永楽蕎麦。
老舗の一つです。
メニューは皿そばのみ。
一人前五皿が単位となっていますが、初回オーダーの時だけは端数が頼めます。
私は一人前に二皿追加して七皿お願いしました。
最初にそばつゆと決まりの薬味類が出て来ます。
程なく皿そばが出て来ました。
わんこそばよりは少し多い量。
一人前を五皿に分けて盛っているのです。
宝永三年(1706)、信州の上田氏がお国替えで出石藩主となり、その時にもたらされた信州そばの技法が当地に根付いて出石そばとなりました。
その後、出石焼きが始まり、小皿に載せて供するようになったと言いますから、元々の出石そばは皿そばではなかったことになります。
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食後は、近くの出石城跡へ。
土産物屋や蕎麦屋は観光客で賑わっています。
調べて来たわけではなかったのですが、偶然桜まつりが開催されていました。
八重桜が美しい。
初夏を思わせる陽気で、歩いていると汗ばんできます。
明治に入って廃城令で城は取り壊されましたが、石垣などは残っています。
城郭内の有子山稲荷神社への参道には37基の鳥居が並んでいます。
歴史を感じる荘厳な社。
神社のある高台から出石ののどかな風景が一望できます。
食後の散歩を終え、再びバイクに跨りました。
城崎温泉を目指します。
途中で玄武洞に立ち寄りました。
城崎温泉のすぐ手前です。
駐車場にバイクを止めて、玄武洞公園へ。
豊岡市のゆるキャラ、玄武岩の玄さんがお出迎え。
しかし誰もいません。
ちょっと寂しい光景。
ここは、およそ160万年前の太古の火山活動を伺い知ることが出来る、柱状節理が露出しているのです。
青龍洞。
玄武洞。
白虎洞。
南朱雀洞。
北朱雀洞。
青く美しい円山川の清流が見えました。
玄武洞ミュージアムも覗いてみました。
世界の珍しい岩石のコレクション。
見学を終えて城崎温泉に向かいます。
玄武洞と城崎温泉は目と鼻の先です。
宿にチェックイン。
「政府登録国際観光旅館」という何とも昭和な肩書のついた宿。
一人で泊まれる二食付きの安い宿をネットで探しました。
宿から城崎温泉の中心に向かって歩きます。
温泉街を流れる川を跨ぐむき出しの鉄橋。
元鉄ちゃんの血が騒ぎます。
ローカルな印象ですが、これは立派な山陰本線。
川沿いに柳の木が植わり、味わい深い古い宿が軒を連ねています。
最初に訪れたのは鴻の湯。
宿から一番遠い湯から攻めて、明日の朝までに全七湯を全クリしようという目論見です。
夫婦円満・不老長寿、しあわせを招く湯と言われています。
舒明天皇の御代(1400年前) こうのとりが足の傷をいやしたことから発見されたといういわれにもとづいて名づけられた、山の湯風をとり入れた素朴な様式の建築。
町の奥深く街路から離れた閑静な湯で、ロープウェイの乗り場の近くにあり、散策をかねた入浴に適しています。
泉源もすぐそば。
宿でもらった外湯めぐりのパスポート。
まるでディズニーランドのようですが、この温泉街全体がテーマパークのようでもあります。
各外湯では、このバーコードをかざして入場するという、なかなか近代的なハイテクシステム。
スタンプラリーのようなゲーム感覚です。
ツーリングの疲れも取れる気持ち良い湯に浸かった後、ブラブラと川沿いを散策。
宿の浴衣に丹前、下駄を履いてのんびりとオジサンのひとり旅。
しかし、想像以上に若い観光客が多かったので驚きました。
若い人にはある意味新鮮な外湯めぐりなのかもしれません。
自分で作る温泉たまごというのがありました。
たまご好きの私は猛烈に興味がありましたが、半熟でも14、5分はそばにいなければならず、しかも最低3個からというので、諦めました。
川に沿って下るように歩きます。
二湯目はまんだら湯。
商売繁盛・五穀豊穣、一生一願の湯。
養老元年(717年)温泉寺開祖道智上人の曼陀羅一千日祈願によって湧き出たのでこの名があります。
その後八百年を経た頃、にわかに沸きあがって熱湯となりましたが、折よく来あわせた京都の僧日真上人が曼陀羅を書いて泉底に沈め、修法の結果数日にして適温に復したといいます。
前庭の碑はこの由来を書いたもので、屋根は仏縁にちなんで御堂を模し、入口は唐破風、山すその緑に包まれて清楚な趣をもっています。
次第に温泉街らしい雰囲気になってきました。
趣のある老舗旅館が並ぶ町並み。
三湯目は御所の湯。
火伏防災・良縁成就、 美人の湯。
南北朝時代の歴史物語「増鏡」に文永四年(1267年)後堀河天皇の御姉安嘉門院が入湯された記事があり、御所の湯の名はこれに由来します。
京都御所を彷彿とさせる現在の建物は平成17年7月に四所神社隣に新築移転しました。
昔懐かしい温泉のゲームセンター。
若い人の目にはどう映るのでしょうか。
一の湯前の飲泉場。
消化器に効能あり、とあります。
晩ご飯の前に飲んでおきましょう。
食後に再び外湯めぐり。
明るく綺麗な城崎温泉駅。
駅前にある飲泉場で食後の胃の消化を助けるために一杯。
駅前のさとの湯。
営業時間が限られているので早めのチェックインが必要です。
ここは、ふれあいの湯というコンセプト。
入口脇には行きかう列車を眺めながらの足湯が楽しめます。
列車待ちの時間でも使えそう。
1,400年前から温泉が湧き続ける城崎では古くから心身を癒す風土が育まれ受け継がれています。
そんな城崎らしさに現代性をプラスして誕生したのがさとの湯だとか。
ハーブの香りや滝の音も。
ジェットバスや、サウナも充実していて、機能性ではナンバーワンかもしれません。
昼間とはうって変わって、落ち着いた温泉街らしい雰囲気を感じる夜の城崎。
駅前でひと風呂浴びた後、風に吹かれてそぞろ歩きも楽しい。
五湯目は一の湯です。
合格祈願・交通安全、開運招福の湯。
江戸中期温泉医学の創始者後藤艮山の高弟香川修徳がその著「薬選」の中で当時新湯といったこの湯を、天下一と推賞したことから名づけられました。
桃山様式の歌舞伎座を思わせる建物で町の中央に位し、名実共に城崎温泉の象徴といえます。
ここの特徴は洞窟風呂。
大きな洞窟を模した内装はとてもユニーク。
六湯目。
本日最後は柳湯で締めくくり。
子授安産、子授けの湯。
中国の名勝西湖から移植した柳の木の下から湧き出たというのでこの名があります。
以前はこの裏側にあり、外傷やはれものに著効があったといわれています。
外湯七湯の中では最も小さく、そして熱いお湯。
檜の浴槽の香が心地良い。
一日で六湯。
指紋が無くなるくらい温泉を堪能しました。
後は宿に帰って一杯飲んで寝るだけです。
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