今日は吉野川の源流、奈良県川上村の入之波(しおのは)温泉が目的地。
山鳩湯という鄙びた温泉宿の秘湯です。
吉野川沿いに国道169号線を大台ケ原に向かって遡ります。
林業と日本一雨が降る地域として知られるこの辺りは、森が水を生む所。
あちこちで道路の補修工事が行われていました。
災害と闘いながら生きていかなければならない山深い所。
大阪からわずか2時間、100キロなのですが。
大滝ダムに堰き止められた美しいダム湖を横目に快走します。
昨年の初夏に熊野三山ツーリングに行った帰りに、逆向きに走ったことがあります。
これから向かう先の山に雪が見えます。
川上村の奥へと分け入っていきます。
目指す入之波温泉はあの山の方向でしょうか。
大迫ダムを渡ります。
ダムの上からの眺め。
ここからは奈良県道224号線。
道も狭くカーブも多くなります。
まだ残雪も多く、慎重な運転が必要。
狭い県道沿いに山鳩湯がありました。
あたりにはこの鄙びた温泉宿以外に何もありません。
大きな自然の懐に包まれた、まさに秘湯。
急な斜面に建てられた山鳩湯へは、階段を降りていきます。
玄関を入るとイノシシの剥製がお出迎え。
入湯料700円を払います。
今日のお目当ての釜飯は時間がかかるので、予め注文して食べたい時間を頼んでおきました。
更に下へ下へと降りていきます。
温泉汲み場がありました。
湯音39℃、毎分500Lという自噴量なので、源泉かけながしにしても尚余る温量。
飲用にも適する温泉で、これから食べる料理のご飯はこの温泉のお湯を使っているというのでちょっと味見してみました。
ほのかな塩味と甘味を感じます。
こちらが内湯。
吉野杉の丸太造りらしいのですが、黄褐色の石灰質が付着して全くわからなくなっています。
和歌山の花山温泉ほど色は濃くありませんが、ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉は黄褐色で浸かっていると薬効が感じられます。
ツーリングで冷えた身体がじんわりと温まっていきます。
外湯は巨大なケヤキの切り株をくり抜いて造った湯船。
内湯から流れてくるお湯。
美しい山々を眺めながら命の洗濯。
とはいえ、0℃近い気温で、湯温もそれほど高くないので頭がちょっと寒かったです。
夏場なら気持ちいいでしょう。
1時間以上温まり、入口奥の食堂へ。
私が一番乗りのようです。
景色が見える窓際に陣取ります。
私が頼んだのはあまご釜飯。
釜飯は燃料の火が消えたら出来上がり。
およそ30分待つことになります。
私は頼んだ時間よりも30分早くお風呂から上がったので、結局ちょっと待つことに。
時間があるので、一杯飲むことにしました。
もちろんノンアルコールビール。
ツマミはかもロース。
釜飯が炊き上がりました。
あまごは焼いてから仕込んであるので、全部食べられるそうです。
しっかりと混ぜ合わせます。
あまごは柔らかいので難しくはありません。
確かに骨まで柔らかく、頭も尾も難なく食べられます。
釜飯の味付けは程よいもの。
温泉水で炊いているのは全くわかりませんが、薬効がありそうです。
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帰りは県道224号線の左岸を走ろうと思ったのですが、工事で通行止めでした。
やむなく元来た右岸沿いのルートで走ります。
再び走ってきた国道169号線を吉野へと戻ります。
吉野川沿いに西に走って五條市まで。
帰りはあえて国道310号線で金剛山を越えようというルーティング。
急な斜面をヘアピンで一気に高度を上げていきます。
所々1.5車線の狭い国道は、走りにくいこともあって一般車両はほとんど通りません。
そういう意味ではバイク向き。
しかし峠に向かうに連れて残雪は深くなっていきます。
凍結に気をつけなければいけません。
峠も近いようです。
いつの間にか五條の街は遥か眼下に。
府県境の金剛トンネルに着きました。
かなり雪深く、大阪府の標識が不思議に感じます。
金剛トンネルを抜けると、そこは大阪府河内長野市。
河内長野市側は、五條側と比べるとやや緩やか。
麓まで降りてきました。
大阪府にもこんな田舎があるのだと再認識。
河内長野市街を抜け、外環状線から南阪奈道路、阪神高速を経由して帰宅。
少し寒いツーリングでしたが、素晴らしい温泉と美味しい料理を堪能できました。
本日の走行距離:209.2Km
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